人生立て直しブログライター ロスケンタ
僕は過去に仕事が見つからず、生活費を稼ぐ為に交通誘導員として働いた経験があります。
交通誘導員の仕事について簡単に説明すると、よく道路工事とか建設現場で旗振っているおっちゃんの事です。
交通誘導警備の仕事は文字通り工事現場などで工事車両や一般の車を誘導して、道路をスムーズに往来させる事が目的となります。
交通誘導員に興味を持ったきっかけも、ただ突っ立ってって楽そうだからと、ハッキリいって交通誘導員という仕事をナメてました。
この記事では「交通誘導員未経験者に向けて、仕事の面白かった瞬間と本気でキツかった瞬間」について記事をまとめ警備業界の人手不足解消に一役買いたいと思いますw
他にも障害者福祉施設、浄化槽管理士、福祉用具専門相談員についても体験談をまとめていますので、よければ読んでみて下さい。
この記事を読んで欲しい人
- 建設現場の警備員を見て楽そうだなぁっと思っている人
- 交通誘導警備ってどんな現場があるんだろうと思っている人
- 現在失業中または失業する事が決まっていて、すぐにでも働きたい人
それでは交通誘導警備員の面白かったところとキツかったところを具体例を交えながら話していきますね。
交通誘導警備員の具体的な仕事の内容は?
- 工事車両の誘導
- 片側交互通行
- 生コン打ち時の生コン車誘導
- レッカー作業時の合図
- 歩行者や自転車、一般車両の誘導
工事車両の誘導
工事現場の警備員の仕事といえばこれみたいな感じですよね。
工事車両と一言でいっても以下のように色々作業車の種類があります。
- ポンプ車
- 生コン車
- レッカー車
- ダンプカー
- ユニック車
ポンプ車と生コン車はセット。
交通誘導員は細かいことを考えずにこれだけ覚えておきましょう。
基本的に工事車両の誘導が必要になるのは、バックで現場に入場しなくてはいけない時と、作業が終わって現場から道路へ出ていく時ですね。
頭から現場に入場する時は運転手の方が周りをよく見ている為、最低限の歩行者とか自転車と接触しないかという部分だけ見るようにしていました。
ただ現場から出る時は、かなり注意が必要です。何故なら工事車両はサイズが大きい為、動き出すまでに時間がかかります。そして走っている車は時速60kmとかなので、結構な勢いで突っ込んでくるんですよね。そのため行けるかどうか交通誘導員が判断して、運転手に合図を送る事が多いので、結構気を使います。
片側交互通行
通称片交と言われており、交通誘導警備の中でも特に気の抜けない作業になります。
片側交互通行とは片側一車線の道路を塞いで、一車線で車を行き来させる為の方法です。
学校の廊下で例えると、廊下の左側をヤンキーが陣取っていると、自然とみんな右側に避けて歩きますよね。
道路を一車線しか走れなくなるので、当然放っておくと車同士がお見合いしたり、最悪正面衝突などの大事故になってしまいます。
そういった車同士のお見合いや事故を防ぐための存在が交通誘導員となります。
車を運転していれば、一度くらいはこの片側交互通行という現場に遭遇した事があるでしょう。
片側交互通行は通誘導員の仕事として王道の仕事です。
片側交互通行の日は常に集中しなくてはいけないし、上記の動画の様に工事区間が長い場合は自分の判断ではなく、ペアとなる相方の判断を信頼するしかありません。片側交互通行の場合、相方の合図を見て、自分も車を止めるか通すかを判断するので、相方がダメな人だったら相当疲れます。
それにドライバーさんもイライラしている分、普段温厚な人でも攻撃的になりやすいですね。
レッカー車への合図
レッカー車って聞くと「あ、JAF?」って思うかもしれませんが、違いますw
建設工事で使うレッカー車ってもう大きさが規格外で、化物じみてます。笑
男でレッカー車をまじまじと見て何も思わない人はいないだろうってくらいの存在感です!
レッカー車の役割としては荷物の荷揚げに使われます。
仮に荷物の荷揚げをする際にレッカー車がないと、鉄骨とか鉄筋とか人間の手で運んでいたら、どれだけ時間があっても足りないですよねw
そのため工事現場においてレッカー車はとても重要な位置を占めます。
言葉にするとあっけないですけど、レッカー車で荷物を荷揚げしている姿はまさに圧巻です。
レッカー車で荷揚げをする時は荷揚げする物をワイヤなどで固定して、そのまま上につり上げます。
仮に荷揚げ中に荷物が落下して下の通行人に当たれば、ほぼ即死だと思います。
荷揚げ中に荷物が下に落下する可能性があるので、交通誘導員は絶対にレッカーで荷揚げ中は通行人を通してはいけません。
そのためレッカー作業をする時通行人が通るタイミングでは荷揚げをストップします。
そして通行人がいなくなったタイミングを見計らって、レッカー車のオペレーターに合図を出して荷揚げ作業を開始し、あとは通行人が荷揚げ作業の下に入らないように、通せんぼします。
文章にするととても簡単そうに見えますが、実際は慣れていないとレッカー車のオペレーターに指示を出すタイミングに迷うし、視界外から高速で突っ込んでくる自転車や駅が近くにあって人の行き来が激しい場合、実際に荷揚げONの合図を出すのが初心者には難しいのが現状です。
しかも警備員という業界自体丁寧な研修とか指導があるわけではなく、ぶっつけ本番でレッカー車の合図とか工事車両の誘導とか片側交互通行とかやってねと言われるので、最初の数ヶ月で作業の仕方を覚えていくと、あとがめちゃくちゃ楽です。
交通誘導員の面白いところ
現場によっては早帰り可能
建設工事とか土木工事って日によって作業の密度にムラが出来るんですよね。
そして納期というスケジュールによって、その日やる分の仕事が割り振られていきます。
そのため必然的に忙しい日と暇な日が出来てきます。
それに工事現場って終わったら終わりというスタイルなので、作業が早く終わったらその分早く帰れる日もあります。
たまーに作業が終われば終わりでしかも1日分払ってくれる太っ腹な監督さんもいれば、お金払ってるんだから、時間一杯まで立ってろという監督さんなど様々ですね。
僕が今まで経験した当たり現場で最高すぎるメシウマ現場がありました。
その当たり現場は現場に着いたら座って待機で、1台だけ4tトラックが入ってきて、後はもう作業終わりという現場です。
僕がした事はそのトラックが止まっている1時間だけ、通行人と車が接触しないかを見ていただけです。
朝礼も無しで10時前には作業終了で1日分の日給を頂いて帰りました。こんな現場だとありがたすぎて涙が出ますよw
交通誘導員の場合上番報告と下番報告なるものがあります。
要は「仕事の前と仕事の後に電話してね」という事です。
警備会社からは絶対現場が早く終わったら、その終わった時点で下番報告するように言われます。
ここで早く終わったからとバカ正直に下番報告をすると、「半日作業だったから日給半日分ね」と言われてしまう可能性があるので注意です。監督さんからは1日分の日給をもらっているにもかかわらずですよ。
そのため僕は早く終わっても定時すぎになるまでは、絶対に下番報告はしませんでした。
ただ警備会社によって厳しく取り決めがあるかもしれませんので、警備会社の規則に従った方が無難です。あくまでもあまり警備会社から言われたことをバカ正直に守っていると、損をするかもしれませんよという事ですね。
色んな工事現場を生で見れる
工事現場をお金をもらいつつ間近で見る機会ってないですよね。
工事現場の雰囲気、僕は嫌いじゃないです。笑
それでも実際に間近で見てみるとすごい迫力があったり、仕事をしている男の後ろ姿に惚れたりして結構工事現場好きになりました。
特に生コン打ちとかレッカー作業なんかは、現場でないと中々見る機会がないので貴重な体験でした。
大きな車を誘導するのは案外楽しい
大きな車を誘導する機会なんて交通誘導員や現場関係者でなければ、中々ありません。
大きな車を自分が支配しているんだと考えたら、サディストにはたまらないはずです。笑
仕事をしながら男の支配欲を満たしているのだと、自分を洗脳しましょうw
誘導中は歩行者とか車とか、色々なモノに細心の注意を配りながら誘導するので疲れますが、自分がこのでかい車を動かしていると思うと気分がいいものです。
それに一昔前はトラックドライバーというと、イカツイおじさんのイメージがありましたが、今や真面目な人や気の優しい人もめっちゃ多いと思います。ただダンプは運んだ分だけお金になるという事もあってか、荒れている印象が強いですね。
何はともあれ大きな車を誘導する事は、男として湧き上がってくるものがあります。
何も考えなくても仕事は出来る
交通誘導員はたまに1日中忙しい現場もありますが、基本は暇な時間の多いゆったりとした仕事です。
荷物の搬入で車両の誘導をする以外は立ってるだけ、という現場もよくあります。
暇な時間は本当に何もないためボーッとしています。
そのため妄想が好きな人は、仕事の時間の大半を妄想に費やせたり出来ます。
暇な時間にもお金がもらえて嬉しいなと思える人なら、交通誘導員はむいているでしょう。
交通誘導員のキツイところ
夏は紫外線、冬は冷気にさらされる
夏の紫外線は舐めてかかったらやばいです。
日焼け止めとか塗っておかないと真っ黒になります。
もともと色白だった僕がこげパンくらい真っ黒になったくらいですから。
本当に焦げたんじゃないかというくらい焼けた時は、ショックを通りこして呆然としました。
交通誘導員の悩みとしては、常時ヘルメットをかぶって警備をする事になるため変な焼けかたをします。
それに冬は寒空の風邪がビュンビュン吹く中での仕事なので体がえらいです。
特に工事現場は朝が早いため、冬の寒い日とかに朝起きるのが苦手な人は車で現場に行くなどの対策が必要ですね。
現場では立場が最弱
交通誘導員は現場での立場が最弱と言っていいほど弱いですw
仕事でヘマをすると人間こんなにも怒るものなのかというくらい、怒られます。
そして監督さんが警備員にだけ異常に厳しいところもあるんですよね。
いきなり現場に入るなり罵声から始まる現場もあるそうです。
立ちっぱなしでとにかく足が痛い
一日立ちっぱなしってかなり疲れます。
僕の場合ベタ足で普通の人よりも足が疲れやすいので、最初の方は仕事に慣れるまで大変でした。
足が痛すぎて時間を見て何度絶望した事かわかりません。
ベタ足の人はちゃんとしたインソールを入れる事をオススメします。
1人で現場に入ると頼る人がいない
交通誘導警備は1人で現場に入る事も多いです。
現場によっては何もする事がない楽な現場もあれば、これ1人の仕事じゃないっしょって現場もあります。
1人で現場に入ると監督さんに車両の確認や作業内容の確認を自分でする必要があります。
監督さんも多くは語らない事が多いので、あやふやなまま作業が始まるとヤバイです。(経験有り)
普段職長とか他の隊員任せにしていると1人現場で苦労する事になります。
朝礼に参加しないといけない
工事現場には朝礼がつきものです。
朝礼は朝の8時から始まりますので、現場には30分前くらいには集合です。
そして朝礼前にKY(危険予知)を記入する必要があります。
本日の作業内容とか事故をしないための行動計画などですね。
このKY(危険予知)用紙の記入は結構面倒くさいのです。
しかも職長になると朝礼で今日の作業内容とKY(危険予知)対策を発表させられます。
他の職人さんたちも皆聞いてる中での発表なので、噛んだり変な挙動をすると恥ずかしいです。
カンペとかもないので初めて職長として発表した時はめっちゃ緊張して声裏返ったりしました。
交通誘導員の給料
交通誘導員の給料日給8000円~12000円+交通費といった感じで、割と幅があります。
資格を持っているかどうかでも変わってきます。
会社によって日給に大きな差が出たり、交通費を一切出してくれないケチな会社もあるので、警備会社選びは慎重にすることをオススメします。僕の体感でいうと、無資格でも日給1万円出してくれる会社は相当優良かなと思います。
交通誘導員の仕事はモチベーションを保ち続けるのが中々難しいです。
そのため給料がやる気を支えてくれるという事も事実なので、給料の安すぎない会社を選びましょう。
交通誘導員の仕事は休み希望を出すと通りやすく、自由に働きやすい環境ではあるので、
僕のいた会社で警備員をやっている人は本業より腰掛けとして短期的にやってる人が多かったです。
あとがき
交通誘導員の仕事は思っているよりも数十倍くらい大変な仕事シリーズ殿堂入りしました。笑
まじで楽な仕事ってないもんですね。
1日立ちっぱなしというのは、体感時間半端ありません。マジでこれ2日分くらい時間経ってんじゃないかってレベルです。
そして交通誘導員の仕事は出来て当たり前で、一回のミスで重大な事故が起きる可能性もある、比較的責任重大な仕事でもあります。(まぁ警備員が責任を取るケースは稀ですが。)
辛くて向き不向きがはっきりする仕事ではありますが、努力すれば相当報われやすい業界とも言えます。(まとも人の絶対数が少ない仕事なのでw)
もう人手不足の度をこして、五体満足なら誰でも採用されるんじゃないかってレベルの倍率ですよ。
真面目な話しをすると警備員になるための欠格条件というものがあり、これをクリアすればほとんどの人が採用されると思います。
特に今仕事なくてすぐにでも働きたい人にとっては誰でも出来る仕事なので、オススメします。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
人生立て直しブログライター ロスケンタ
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